Right Cross



今日も専属護衛騎士のロイドがあたしを迎えにくる。




小さい頃からあたしの護衛で、お兄ちゃんのような存在だった





「アヤ様。今日は天気もいいので、どこかお散歩にでもいきますか?」



にこやかに問うロイドに対し、当のアヤはどこか不満そうだ



「……ねぇロイド。あたしの前では敬語止めてって何度も言ってるじゃない。…なんかいや。」




そういうアヤに、苦笑しながら言った






「はいはい。お姫様。俺だって好きでこんなんしてる訳じゃないんでね。お前もきついんじゃねぇの?その姫言葉。」





「うん。かなり疲れる…」







ため息をつくアヤの頭をぐしゃぐしゃと撫でる






「まぁ、どんなんでも俺は好きだけどね」



ちゅっ、と頬に口付けたロイドに
朝から姫の鉄拳が飛んだのでありました…








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