【短】6秒-ロクビョウ-
―――――…
そしてあれから7年たった今。
新しく恋をして、結婚を目前にした私の目の前には
少し老けたけど、あの頃と変わらない賢悟の顔があって
あの頃と変わらない声が
私の名前を呼んだ。
「美歌…だよな!?」
何も言えないで立ち止まる私に、賢悟はもう1度言った。
自然と足が後退りする。
「美歌久しぶり。
俺ッ……美歌!?」
気が付いたら走ってた。
無我夢中で走って家に帰った。