【短】6秒-ロクビョウ-


―――――…


そしてあれから7年たった今。


新しく恋をして、結婚を目前にした私の目の前には



少し老けたけど、あの頃と変わらない賢悟の顔があって


あの頃と変わらない声が



私の名前を呼んだ。




「美歌…だよな!?」



何も言えないで立ち止まる私に、賢悟はもう1度言った。



自然と足が後退りする。



「美歌久しぶり。
俺ッ……美歌!?」



気が付いたら走ってた。



無我夢中で走って家に帰った。



< 13 / 18 >

この作品をシェア

pagetop