flower music
『だからって無理矢理向日葵を婚約者にしなくてもいいだろ…。確かにお前にとって向日葵は天使の様だったかもしれない。だけど俺だって同じ様に感じてんだよ!!』









『家族にも恋人にも恵まれているお前が……?』









『っ!?………』
俺はその場で日向を殴った。









ぶっ飛びそうな勢いで壁にぶつかる日向。









『っ何してんだよ!?』








『ああ、俺は確かに恋人には恵まれてる。だけど………家族には恵まれていない。て言うか俺にはじいちゃんと向日葵以外に家族と呼べる奴がいない。』









『はっ?お前両親とか兄弟とかは?』









『いねぇよ!!父さんも母さんも弟も俺が二歳の時事故で死んだ。
幸い俺だけ助かったんだ!!』









出来れば言いたくなかった。









こいつには理解できないだろうと思ったから。
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