flower music
『そもそも何で急に行くって答えたの?』









後から海斗に聞いてみた。









海斗だから断ると思ったし………。









『う――ん………だって優勝したら賞品だってもらえる訳だし、俺らカップルって認められるだろう?』









『多分ね………。』









『だったら俺らに変な奴らって近づかないだろう?』









『だから?』









『まぁ………単刀直入に言えばそれだけ。見せつけたいって気持ちもあるけど………』









『……………。』









私達はそれ以上言うと黙ってしまった。









後から知ったんだけどあの時海斗は照れてたんだって。









私も照れてたんだけど……









全く……油断もすきもないやつだわ……。









『海斗!!』









私はあいつを呼んだ。








余裕で振り替えるあいつ。









私はそんなあいつにキスをして走り去った―――。
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