flower music
それはまるで俺達がバラバラになるみたいな話しだった。









『…………絶対離させねえよ。』





俺、向日葵の秘密を知ってるよ。





向日葵は財閥の令嬢で、




本当は手の届かない存在だって。






だから離したくない。





一度離してしまったら、






もう二度と会えない気がするから。





『俺も向日葵が好きだ。



愛してるとも言える。




だから離したくない。




離ればなれになったら、





俺はなんにも出来ないよ。





俺、いつの間にか向日葵がいないと生きていけなくなったみたい。



だから、









ずっと傍にいろよ?』








向日葵の瞳から、





ポタッ……




一滴の涙が流れた。






それはまるで、









俺達の未来を表しているようだった。




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