flower music
『昨日、向日葵は屋上で倒れてたんだよ。』


『………屋上で?』



『うん。それから俺が自転車乗せて帰った訳。』



屋上………?




………思い出した。



あたし、海斗と別れなきゃいけないんだ。



再び辛い現実が直面した。



『ホントに、何も覚えてないのか?』



海斗が顔を覗き込んできた。



ううっ//


その仔犬みたいな瞳はヤメテ!!



『べ、別に何もないよ。』


ただこれを言うのに精一杯だった。



それからは普通に過ごした、と思う。



だけど一つ気になった事と言えば、



海斗が無性に優しかった。



部屋から出る時は必ずキス。



きちんと食べたら頭ナデナデ。



何か子供扱いされた気分だったけど、



あたしは嬉しかった。


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