flower music
『俺のパーティーなはずなのに、周りが見るのは隣にいる親父。


同い年の女だって、俺に媚びまくっている。

こんな世界、壊れればよかった。


その時だよ、天使があの世界から脱出させてくれたのは。


向日葵にとってはほんの少しの行動だったかもしれない。


だけどそれが俺を救ったんだ。


その時から、もう向日葵が好きだった。



それから9年かかってようやく見つけた。


向日葵が傍にいてくれたらいいんだ。


その為なら何だってする。


だから向日葵、


傍にいてよ。』



『……………。』


気づかなかった。


そんな想いがあったなんて。


でも、



『あたしは、海斗が………。』


海斗が好き。


それは偽りようのない気持ち。


『傍にいたらいいんでしょ?


だったら友達でも………『嫌なんだよ!!!!』


ビクッ!!!


『向日葵が他の男に触れるなんて。』


『…………。』


『例え海斗でも。』


『海斗の名前を出さないで!!!!』


好きなの、本気で。


けどあたしは……



『海斗に酷い事を言ったんだろ?』


『な!!!……』


『見てたから。』


………まさかストーカーまでするとは。


『どうせもう会えないんだ。』


『……会……えない?』


『ちょうどよかったじゃないか。永遠に別れるんだから。』


『永遠にって……。』

大袈裟な。


『俺は本気だよ。』


真剣な眼差しが、あたしを貫く。


……本気、なんだ。


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