flower music
「身分なんて、関係ない。




例え今まで通りの生活が出来なくても、





向日葵が、俺の傍で、




向日葵らしくいたら、



向日葵みたいな笑顔を見させてくれたら、




俺は何の不自由もない。」





「・・・・・でも。」




「今大切なのは、






俺達の気持ちだ。」






「・・・・・・本当は、









海斗と離れたくなんかなかった。





でもあたしのせいで海斗の幸せを奪う事なんて出来なかった。



だから・・・・だから・・・。」




「もういい。


何も言わなくていい。」





抱きしめる力が強くなる。




「・・・・頼むから、








俺の前からいなくならないで・・。」




最後の言葉は、




あたしも知らない、



海斗の涙の言葉だった。





「・・・・海斗・・・海斗・・・。」




あたしは海斗の名を何度も呼んだ。





お願いだから・・・・




この幸せが続きますように・・・。




でも、





「・・・・どういう事だ?」





その言葉によって、



あたし達は現実に戻された。




< 375 / 400 >

この作品をシェア

pagetop