flower music
あの騒動からもう2ヶ月が経った。


あの後、あたし達はただ思い出作りで大忙し。


水族館にもまた行けたし、本土にも遊びに行けた。


それに、


海斗が側にいてくれた。


だからあたしは十分。


………なはずなのに。


体はまだ、









海斗を求めてる。



何弱気になってんのかな?



今日、卒業生代表でスピーチなのに。


しっかりしなきゃ。


『……式が終わったら、行くよ。』









『…………え?』


そんな早くに!?



『………早めに行かないと、決心が鈍るからさ。』



『でも……!?』

『向日葵、』


海斗が走らせていた自転車を止めた。


『言ったよね?


笑顔でいようって。』


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