flower music
『だけど!!


海斗がいないと笑顔なんて無理………。』


愛する人をなくした今、


あたしに何が残る?


『だから笑顔がいる。

俺、向日葵の笑顔好きだぜ?


名前みたいに、向日葵みたいで、


心も太陽みたいに明るくさせてくれる。


だからさ、


今と生活が変わっても、


隣に俺がいなくなっても、


向日葵の笑顔で、


誰かを明るくさせてあげなよ。』


『……だけど……。』

『向日葵!!』


ムニィ~!!


『ん~!!』


何でほっぺたをつねるの~!!


『痛い~!!』


もう!!泣いちゃうんだから!!


なのに……、


chu♪


『!!!!????』



今、キスした!?


突然視界が真っ暗になったから分かんないんだけど!!


驚きすぎてポカーンとしてたら、



『ククッ……。』


口を押さえて海斗が笑い始めた。


『え?』


あたし、そんな変な顔してた!?


『ハハハハハ!!!!』



ついにはお腹を抱えて笑いだす海斗。


もう!!変なら変って言ってよ!!


でも、何だか笑ってる海斗がおかしくて、


『クスッ……。』


あたしまで笑い出しちゃった。


海斗は、


『それだよ。』


と、突然真面目な顔で言ってきた。


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