flower music
『向日葵の笑顔がみんなを明るくしてるんだから。』


『あたしの笑顔が…?』


『そう。


だから俺が笑顔でいて?


俺も笑ってる帰るから。



絶対に、次に会った時には傍にいるから。』


未来なんて分かんない。


だからこの言葉が嘘になるかもしれない。


それでも現在を信じたいから、









『…………うん。』


あたしは信じる。


海斗を信じるよ。


手に力を入れ、海斗の背中にしがみつく。


それに応えるかのように、海斗はサドルから手を離し、あたしの手を握った。



……安全運転第一のくせに。


『片手運転は危ないよ。』



『知ってる。



だけで今離したら、


もう握れないと思うから。』


そう、力を強める海斗。


『……バカ。』


海斗、

海斗、

海斗………。


あたしの頭には


海斗以外誰もいないくらい埋まってた。


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