先生と私の境界線
それからずっと頭の中は先生の顔だった。


もしかして、うち、一目惚れしっちゃった!?
でもまだ話した事もないし・・・・
しかも相手は先公やし・・・・

そんな不安を持ったまま、その日は眠れなかった。


-次の日-
この日は実力テストがあった。
いつも通り私は何にも勉強をしていない。
それは私だけではない。
ほとんどの生徒がそうだった。

「げっ!?次、理科やん」
「愛梨勉強した?」
と友達に言われた。
「うんん。うちがするわけないやん」
と私は死んだ顔でため息をつきながら言った。


「あっ!先生が来た。」
と友達が言った。
私はゆっくりと黒板の方を見た。

試験監督の先生は仲村先生だった。


あっ・・・
先生だ・・・
やった!!

B組だけ一歩早く先生とちょっとだけ一緒に居れる。
とても嬉しかった。


テスト開始5分前になった。

「じゃー、席着いてー」


初めて聞く先生の声。
男の人の方では、少し高い声だった。

少しだけドキドキする・・・・



みんなテキストなどを鞄の中に入れて、
席についた。


「じゃー、号令」

「規律!気をつけ!」

「礼!」

「礼」のところだけ違う人が言った。

みんな笑った。
先生も笑った。

初めて見る先生の笑顔。
カッコイイというより少しカワイイという気持ちがあった。


みんな笑いながら....
「お願いします!」
と言った。
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