君の名は・・・。
* * *(そうかside) in部屋

「はぁ・・・。」
「なにため息ついてんだよ。」
「だってさぁ・・・」

もしかして翔平って、私のこと好きだったりするの?

さっきだって、いくちゃんとけんかっぽいことしてたし。

ってなに考えてんの?
そんなわけないじゃん。

そんなわけない・・・よ。

って、なに翔平のこと好きみたいになってんの!

「そうか、どうした?」
「べ、別にどうもしてないよ?」
「もしかして・・・バレンタインのことで悩んでるのか?」
「バレンタイン!?」

あ、でもそうだ!
バレンタインチョコ、あげないとだよね。
誰にあげよっかな・・・

ってここ、女子寮じゃん!!

「なんか、いくとの情報によると、姉妹校の『みやび学園』が今度来るらしいな。」

「えっっ!?なにそれ??」
「みやび学園、知らねぇのか?」
「うん。」
「お前それでよくこの学園でやってけるな。」

う・・・確かに。
私、知らない事ってけっこう多いかも((汗

「ま、俺もあんまり知らねぇんだけどな。
 とりあえず、男子校だってさ。」
「へぇ。」

「そいつらがここに来る理由、知ってるか?」
「知らないけど?」


翔平・・・なんでこんな回りくどい聞き方するんだろう?


「バレンタインのチョコ貰うためだってさ。」

バレンタイン!?ってことは、
もしかして・・・翔平、もしかして?

「誰かにチョコ、あげるの?」

「・・・はぁ?お前バカだろ。俺は男なんだから、んなことするわけねぇだろ。」
「あ、そーだね。」

わたしって・・・バカ!?

「・・・ところで、お前は・・・あげるのか?チョコ。」

えっ。
そんなこと、突然言われても・・・

「わかんないよぉ。」

だって、翔平にあげると変だし?
って、なんで翔平にあげるみたいな事になってんの。


私、どうかしてるのかな・・・?



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