月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐
それから、私はメイドさんたちからドレスを着せられた
というかウァルドの城に、メイドさんたちがいたなんて知らなかった
いつも寄り付けてなかったから…
コンコン…
部屋をノックする音が響く
その音の主は、次の第一声でわかった
『準備はできたか?』
「はい、できました。」
『入るぞ。』
そう言って扉が開かれる
『…………。』
私の姿を見はしたものの、何も言わずに行くぞと手で合図をする
このドレス、似合ってなかったのかな
毎日私のドレス姿は見てるから、大して違いはしないんだけど
やっぱり褒めて欲しかった…
そんな風に思ってる自分がいた