月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐



ガタガタと車輪の音がする


少しデコボコな道を、私たちを乗せた馬車が走っていく


ウァルドは無表情のまま、外の景色をじっと見つめていた


ふとウァルドの手元に目をやる


「ウァルド…。」


『…なんだ?』


平静を保っているように見えるが、ウァルドの手は強く握り締められていた



そんなに…愛が怖いの?


震えるまで?



私が思った以上に、ウァルドに与えられた愛の傷は深いものだった





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