月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐
『着きました、ウァルド様。』
使いの言葉にウァルドがピクリと反応する
『…あぁ…着いたか。』
くっと苦虫を噛み潰したような顔をした
私は自分でも無意識に、ウァルドの握り締められた手に手を重ねていた
「…大丈夫です。
私が…。
私がウァルドの側にいますから。」
自分では頼りないだろう
でも
少しでもウァルドを支えてあげたい
どんなに冷たく私を突き放しても
あなたの心が助けを求めてる
あなたの辛さを知っている
だから…
私が側にいる
あなたを少しでも支えられるように