月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐



『皐月様の御登場です…!』


『今夜は来てくれて有難うです。
私、幸せで胸が一杯です…。』



少しぎこちない日本語を話す彼女が、自分の手に抱いている赤ん坊に目をおとす



『私は…とても幸せです。』


フワッと皐月様は天使のような笑顔をした



優しい笑顔…


だけど、横にいるウァルドの顔は苦しさに歪むだけだった



「ウァルド…。」


私は呟いて、ウァルドの裾をにぎる


ウァルドは最初驚いていたが、ふっと無理矢理な笑顔を私にむけた


ウァルド…つらそう



私が…無理に笑顔を作らせてる






< 119 / 391 >

この作品をシェア

pagetop