月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐
『…シルフィアちゃん。』
「なに…?」
『一曲、踊ろうか。』
「え?」
『向こうも曲が始まるころやし、自分たちも踊ろうかなって思って。
嫌やった?』
「別にいいよ、踊っても。
でも…。」
『ウァルド…か?』
仁の呟いた言葉にピクリと反応する
ウァルドが…心配だ…
あんな光景を見ただけで、震え上がって…今もきっと辛い想いをして…
『シルフィアちゃん。』
仁が私の名前を呼ぶ
『今だけは…、今だけは俺の事だけ考えてくれへん?』