月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐



『じゃあ、お手をどうぞ姫。』


仁は私に手を差し延べる


仁は一歩足を踏み出す


私もそれに合わせて踏み出した


でも



「仁、なんだか室内から流れてる音楽と違うリズムで踊ってない…?」


『なんで合わせる必要あるん?』


「え…?」



『合わせる必要なんてあらへんよ。
俺は、決められた音楽に合わせるより自分たちのリズムを刻みたいんや。』



仁はフッと笑う


なんだか仁が大人びて見える






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