月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐



舌に絡まっていく、私の血


そしてギラつくウァルドの瞳


ウァルドが人間と全く違う生き物なのだと痛感する


私は今までウァルドに血を吸われてはいなかったのだ


口元に真っ赤な血を伝わせているウァルドは、心底恐ろしかった


『…甘い…おまえの血は甘いな…。』


傷口に這う舌



痛みさえも拭い取り、やはり最後に残るのは逆らい切れない快感


『感じろ…もっと俺を…。
そして身も心も俺に捧げるんだ…。』




刹那


私の記憶はここで途切れる







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