月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐
横にいなかったから、寝ているのかと思いきや、暗闇の中にウァルドはいた
そして凍り付いた表情は未だそのままで
「ウァルド様、朝食などいりません。」
『…なぜだ?』
「私は、貴方様の生活に馴染まなくてはなりません。
そのような甘えた事、私はいたしません。」
『やはり…おまえは面白い…。』
無表情だった顔に微かに笑みを浮かべた
「あ…笑った…。」
『………なんのことだ。』
「失礼いたしました…。気のせいでございます。」
微かではあったが、ウァルドが柔らく笑った…