月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐
『何の騒ぎなの?』
バラン様がでてきた
「あ…。」
『ふーん。
名づけるならさしずめ崩壊ってとこ?』
感嘆を漏らすバラン様に、仁は言う
『…ウァルドがさらわれたんや。
記憶も…抜かれて。』
『だろうね。
気付かないわけないだろう?』
「じゃあなんでウァルドを助けてくれなかったんですか!?」
私はバラン様に怒鳴っていた
『これは試練だよ、シルフィアちゃん。
今度は君がウァルドのために頑張る番だ。』
悪気の欠片も見せずに、バラン様は私に淡々と告げた