月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐



『では、俺は散歩にでも行こう。』


「散歩…?
ウァルド様、今は朝みたいですが大丈夫なのですか?」


不思議に思い、尋ねる



『魔界に…昼はない。
あるのは漆黒に包まれた闇のみ。』


「闇…。」



やはり2度と陽は見れそうにない


『おまえも来るか?』


「しかし…私などが公の場にでたら…。」


『大丈夫だ、友人に守りを頼んである。
もし、おまえを喰おうとする奴等がいても守ってやる。』



そういう意味で言ったのではないのに


ただ、私みたいな人間がウァルドの横を歩いててウァルドの評判が悪くならないかと


私は何故そんな心配をしたのか…

私はこの人に恋をしないと決めたのに



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