月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐
『ほな、気つけてな。』
仁が心配そうに見つめる中、私は一歩アイルさんの敷地に踏み込んだ
仁を拒絶した見えない壁も、私をすんなりと受け入れた
怖い
だけど
ウァルドが好きだから
私は絶対取り戻す
数歩歩くと、城の入口にたどり着いた
すると、私を待受けていたかのように扉がゆっくりと開いた
アイルさん………
扉の中に入ると、ユーラさんがいた
「あ…。」
私はすかさず構えた
だけどユーラさんは微動だにしなかった