月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐
優しく風が頬を撫でる
ここ…は?
私はゆっくりと、まだ重い瞼を開ける
まだ微かに霞んで見えるが、目の前にグレネディアが座っていた
その表情はなぜか深刻そうで、何もない地面を見つめながら顔をしかめていた
「…グレネディア…?」
私は彼の名前を呼ぶ
するとグレネディアはハッとした表情をして、慌てて無表情に戻る
一瞬の沈黙
けれどすぐにグレネディアが口を開く
『目、覚めたね。』