月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐




『ありがとう…。』



まだ辛そうだけど、グレネディアが弱々しく微笑んだ


『もう、寝て。
明日は…早いから。』



明日は悪魔を処刑する日


最高執行官のグレネディアは、その悪魔を自らの手で処刑しなければならない


『シルフィアも付き添って欲しいんだ。
まだ、抵抗がある。
でも…シルフィアが一緒なら。』



「ええ、いいわ…。」


私は頷く


しかし、心のどこかで


あの悪魔の処刑に抵抗を持っている自分を見つけてしまった




そしてその夜は、よく眠れなかった





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