月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐




入口にはお父様とお母様がいた


「シルフィア…!!!」


「お父様、お母様!」


2人は私をしっかりと抱いた


「元気そうでなによりだ…。」


「お父様こそ…。」


お父様は、私を抱き締めた腕により強く力を込めて言った


「ウァルド様…。」


しかし、その言葉は冷ややかに呟かれ、やけに胸騒ぎがした


『ご無沙汰しております。
シルフィアの父上。』


そう言って、ウァルドはペコリと頭を下げた


その様子にお父様は驚いたが、直ぐに表情を取り戻して言った


「騙されんぞ。」





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