月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐



『きぃーっ!!!
覚えときぃや!!!!
うちの名前は愛月 椿【マナヅキ ツバキ】。
仁の婚約者様やぁ!!』


ケラケラと不似合いな笑いを浮かべると、こちらを睨んで毒づいた


『しかしながらぁ。
今日は部が悪いとうちは判断した!
よって、今日は退散してやるわ!!』


ベーッと舌を出して、椿さんはやって来た窓から飛び降りて去って行った


『…ほんま嵐のような奴や…。』


ぷーっと詰まっていた息を仁が吐き出す


その瞬間、仁が私達にかけていた魔術も消えたようで…



『…仁。』


ものすごく低いトーンのウァルドの声が響いた




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