月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐



『認めるしかないだろ…。』


自分に聞こえるぐらいの小さな声でウァルドは呟いた


しかし仁には聞こえていたみたいで


『そっか。』


と一言相槌をうった



『俺は、心が狭い人間だな。』


『今頃わかったんかいな。』


『いや。
前々から知ってる。
シルフィアの話になると自分を押さえきれなくなる事ぐらい。』


窓を開けているので、冷たい風が入りこむ


風がウァルドの髪を悲しげに揺らしていた






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