月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐



そんな事も知らない私は、窓を見上げながら彼女について考えてみた


ウァルドとは、すぐに結婚したし、彼女らしい事はしたことがなかった


だから彼女といっても、何をしていいかわからない



はぁ、と溜め息をついた時、聞き覚えのある声が響いた


『シルフィア、変な顔。』


「あ…、もしかしてグレネディア?」


『ご名答。
はい、飴あげる。』


どこからかグレネディアが現われて、私の手に飴を一つポンッと置く


『ありがとうは?』


「あ…ありがと?」


『はい、よくできました。』



グレネディアの不思議な調子に合わされて、考えていた事が吹っ飛んでしまう




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