月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐




私は会場へと急いで駆ける


急がなきゃ


誓いのキスはもう始まっていた


触れる1cm前の所で私は慌てて会場に足を踏み入れて叫ぶ


「そのキス待った…!!!!!!!」



シーンとした会場に響いた声は皆の視線を私に移動させた


仁は胸を撫で下ろしながら、キスを止めて私に駆け寄った


『俺には恋人いるんや。
だから、結婚なんてお断りやで!!』


花嫁姿をした椿さんの表情が歪む



『嘘や…!!!
うちは知ってるんやで!!
その女はウァルドの女ってことを…!』




私はハッとする


バレてるの!?




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