月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐



「ウァルド?」


『シルフィア…、何でもない。
あいつの、気まぐれだ。』


ウァルドは嬉しそうに目を細めた


ウァルドが嬉しそうなのでつられて笑う


『さて、仁も許可したことだしいちゃついておくか。』


「え…?」


意地悪な笑いを浮かべたウァルドを見て、頬がひきつる


「いちゃつくって…え?」


『そのままの意味だが?』


私はそのまま壁に押し付けられる


「あ、ちょっと!!」


少し恥ずかしくなってウァルドを押し返すと、ウァルドはむっとした表情をする


『俺はずっと我慢してたんだぞ?
仁に、おまえが触れられるのを…。
今更…今更我慢できない。』


そしてそのまま唇をおとされる


『キスしてやるんだ、黙ってキスされとけよ。』


嬉しそうに、愛おしそうにウァルドは微笑む


私は受け入れるようにそっと目を閉じたのだった





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