月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐



「はい…。」


怖かった


だけどそれと同時に愛しかった



貴方が抱えている傷の深さ


私には計り知れない



でも


支えてやる事はできるかもしれない


以前は好きにならないと決めた

だけど、あんなにも…氷のように冷たくなってしまった貴方に理由があるのならば…

それならば、私が支えないと



胸に決意する



『ありがと…シルフィアちゃん…。』


仁は優しく微笑む



だけどすぐに赤面する


「…?」



『シルフィアちゃん…服…着てくれへん?』



右手で目を隠しながら、私がいない方に目を泳がす仁



「あ…。」


私も赤面し、急いでそばにある服を着る



『……マジあかんわ。』


仁は溜め息混りに呟いた






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