月光狂想曲‐悪魔の花嫁‐
周りには黒い衣類を身にまとったお母様やお父様がいる
もちろん私も黒いドレスだ
他の代表できた召使いたちも、緊張で手が震えてるようだった
そこへ
ボーン…ボーン…と零時をさす時計の音が響き渡った
不気味で
だけど堂々とした、陽の世界に終わりを告げる最後の音
‐コツ
まるで空から降りて来たような足音が、ダンスホールに響き渡った
私は礼をした状態でいるので、もちろん誰が来たのかわからない
だけど、顔をあげているすぐ真横のお父様の表情からすると…あの人だろう