ツンデレラ
「え??」
少女は驚き後ろを振り返る。女教師も目を丸くしている。
「遅れてすいません。」
少年は相変わらず無愛想に、心のこもっていない言葉を口にする。
「…あ、えーと…田口…」
教師は我にかえり、戸惑いながらも少年の名を声に出す。
「田口…唯君??」
「はい。席どこですか??」
唯は早くしろと言わんばかりに顔をしかめた。
「あ…ごめんなさい。田口くんは…一番窓際の列の前から3番目の席よ。」
そして唯は何事もなかったかのように席に着くと、そのまま寝息を立て始めた。