ツンデレラ

そのときー…

ガラガラガラッッ

という音がして、教室の後ろのドアが開いた。

教室中の全員の視線がその子に降り注ぐ。

しかし、その子はそんな好奇の視線を気にすることもなく、ただ1つだけ空いている席に腰を下ろした。

その子の姿に丸子先生も驚いている。

その子は、金髪にピアス、ケバいメイクをして登場したのである。

そして何より目をひいたのが、体中にある、痛々しい傷痕。

丸子先生がようやく口を開く。

『…えと、高野綺(タカノアヤ)ちゃん??…どうしたの??』

綺は携帯をいじりながら、目線を丸子先生に向けずにかったるそうに話した。
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