初めて-君だから-
1.君の後ろ
プルルルル...
「奈々ぁ?電話??」
「うん、誰だろう」
テンションも上がりに上がりカラオケに向かおうと、自転車にまたがったときだった。
画面には『由紀』と言う文字。
「は、はい?!もしもし?!」
出た瞬間私の声は裏返った。
「あははは!どうした?」
「いえ....なんでも....」
電話越しに爆笑している由紀。