恋するgirl☆☆~②~
俺はカップをテーブルに置くと、そのまま真子を抱き寄せた。
自分でも痛く感じるくらい、力強く抱きしめた。
Yシャツ越しに感じる真子の温もりで、俺はまたひとつ、胸に刺さっていたとげが溶けて無くなった気がした。
しばらくの間、そのままの状態でお互い、何も話さなかった。
熱かったコーヒーが冷めてしまった頃、俺は静かに真子から身体を離した。
「凉さん、私…何も知らなくて…なのに一方的にあんな風に言っちゃって…ごめんなさい。」
「いや、あの時は俺がわるかったから…真子は、悪くない。」
悲しい表情のまま俺を見つめた真子の、あの時の表情は、俺がさせてしまった。
真子は悪くなかった。
ただ、俺を心配していただけ。
それを俺が突き放してしまった。