恋するgirl☆☆~②~
「最低なのは、どっちだ?男の気持ちを利用して、傷つけるだけ傷つけて。その上、自分の過ちを叱ってくれた人に対して最低だ?それはないんじゃないか?」
孝幸の言う通りだよ。
確かに手あげた事はよくないけど、言葉で伝わらない時、相手の痛みに気づかない時、頬をうたれた痛みとともに、少しでも分かるかもしれない。
「瑠美ちゃん。」
店長は瑠美さんを自分の胸に引き寄せ、ぐっと抱き締めた。
「何するのよ。離しッ・・・・」
「無理。嫌がっても離さない。」
「なに言って・・・・」
逃れようともがく瑠美さんを、ビクともせずに抱き締め続ける店長。
私と孝幸は、それを黙ってみていた。
少し心配になった私は、隣の孝幸をそっと見上げた。
すると孝幸は何も言わず、ただ少し微笑んだ。
大丈夫。あとは、店長が解決に導いてくれる。
きっとそういうことかな?
そっと店長の顔を覗きみると、それは伝わってきた。
もう迷わない、いつもよりももっと優しい頼りたくなるような表情・・・