Distiny

そういって隼人の顔が近づいた。

「えっとね~ここの問・・・題・・・なんだけど・・・」

その時ふと帰りに美亜が言った言葉を思い出した。

『隼人君が空気読んでくれてキスしてくれるって!』

いつもとは違う空気。

部屋には二人きり。

雅を見つめる隼人の目。

どんどん近づく隼人の顔。

雅がそっと目を閉じると隼人の唇が雅の唇に触れた。

温かくて優しい隼人のキス。

きっと隼人の心をそのまま表していたと思う。
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