Distiny

「で雅!本当はすぐに雅の口から聞きたかったんだけど・・・紺野君となんかあった?」

愛子がその名前を言った瞬間空気が重くなった。



「・・・別れた」



小さい声で愛子に言った。

「何で!?二人めっちゃ仲良かったじゃん!」

前に乗り出して愛子は怒鳴った。

「浮気されたの!・・・校門の前で隼人と女の人が・・・キスしてたの見たの」

「そんなのきっと見間違えだよ!」

「見間違えじゃないの!隼人も否定しなかった!」

「紺野君が雅以外とキスするはずないじゃん!あんなに雅のこと好きなんだよ!?」

「どんなに好きでも!・・・もう雅のことなんか飽きちゃったんだよ」

少し間が空いて愛子は言った。

「・・・解った。雅が決めたことなんだから仕方ないよね!・・・帰ろっか!」

愛子は悲しそうな顔をした。
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