弁護士シリーズ作品短編集『格好いい奴等』




エレベーターに乗り屋上階のボタンを押し扉を閉めた。



エレベーター内で俺と晧覬の二人は黙ったまま…



屋上に着いた。



外に出ると晧覬が内ポケットから煙草の箱とライターを取り出し煙草に火をつけ俺に渡した。

俺は晧覬が火をつけた煙草を受け取り口に運んだ。



『なぁ?昴?親父さんと何があったんだよ?』


晧覬は突然言い出した。



「はっ?何がだよ?別に親父と何も無いけど?」


俺は何を聞かれてるのか?解らないまま答えた。



『理事長室で何を言われたんだよ?』


晧覬は煙草に火をつけ煙を吐きながら言った。



理事長室?

あっ!



「何でそんな事を聞くんだよ?」


俺は晧覬が何を聞きたいのか?解ったけど逆に質問した。



『今さっき下で逢った時の昴の様子や態度がおかしかったから気に成って聞いてるんだよ!』


晧覬は空を見上げながら言った。



「俺の様子や態度?お前ちょっと観ただけで俺の事が解るのかよ?晧覬お前ってすげぇ~な!」


俺は晧覬の言葉に本当に驚いた。



『お前ね…。俺とお前は何年付き合いをしてると思ってんだよ?』


晧覬の言葉に…



「そうだな…」


苦笑いして答えた。






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