弁護士シリーズ作品短編集『格好いい奴等』
【いや…何も無いんだけど昼食をみんなでと思ってね。】
親父が言うと…
【晧覬と昴君は達哉とまだ色んな話が残って居るのよね!】
お袋がそう言うと…
【まだ達哉と話が終わって無いんなら昼食は二人でしてくれるかな?】
親父がそう言うと…
「おじさん。解りましたよ。こちらこそ無理を言って済みません。」
昴は親父にそう言った。
【じゃ私達は行くから…】
親父は俺達二人にそう言うと親戚の人達を連れてお寺から出て行った。
俺と昴は墓の前で無言のまま達哉が眠る墓を眺めていた…
「晧覬?」
昴が俺を呼んだ。
『何だよ?昴?』
返事をすると…
「誰も居なく成ったからそろそろ話して貰おうか?」
昴が言った。
『別に大した事じゃ無いんだぞ?』
俺はそう言うと…
「大した事ないって言ってる奴が普通あんなに唸されるか?それに顔色だって良く無いし…」
昴はそう言った。
返事をしないで黙ってると…
「お前なんで嫌がらせを受けてんだ?あの散らばってた紙を読んである程度の事情は解ったけど…」
昴が核心をついて来た。