弁護士シリーズ作品短編集『格好いい奴等』
『移籍するって言ったって俺と小野が二人共、嫌だって言ったらどうするつもりなんだよ?』
俺はそう言うと…
【その時は諦めますよ。嫌だって思ってるオフィスに居ても仕事が捗る訳は無いからね。】
白鷺の親父はそう言うと…
【君達がうちのオフィスに移籍してくれるのであれば君達の要望や意見を取り入れるつもりで居るんだが…君達が嫌だと言えば無理じいはしないよ。】
白鷺の親父はそう言った。
〈僕達が居てるオフィスが無くなるんですか?それはいつなんですか?〉
小野が聞くと…
【再来月の末に事務所が閉鎖に成ると思うよ。】
白鷺の親父はそう言った。
再来月末だと?
おい!おい!おい!
俺達に選択肢なんて無いじゃ無いか…
今、抱えてるクライアントの量と顧問をしてる案件を抱えて後、二ヵ月しか無いんだろう?
無理じゃ無いか…
必然的にここに移籍するしか道は無いじゃ無いか…
俺はそう思った。
〈では今、うちで扱ってる案件や顧問に関してはどう成るんですか?〉
小野が聞いた。
【それは全てうちが継続すると言う形に成るんだよ…】
白鷺の親父はそう答えた。