いぶき、
破線


まがいものの幸せは

悲しくなるほど近くにあって


求めるものはいつも

掌から零れ落ちてしまう





霞みがかった世界を

独りで走り続けていたんだ


泣いたって叫んだって

何も変わらないというのに


わかっていながら

同じ場所に留まっていたんだ




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