短編置き場
「じゃあ予定変更!樹海に行く!」

明け方、樹海に到着した俺たちに地元住民のおじさんが過干渉してきた。

「あんたら、新手の集団自殺か?」

「違います。僕らは純粋な意味で富士山に対する加害者です」

おじさんは目を細めて俺たちに人生の教訓的なことを語った。

「君ら、too young to dieだよ」

朝日を浴びて輝く富士山を見る俺の心に、もう怒りは無かった。

今はただ眠りたい。

深い森の闇が、俺たちを見つめていた。

    おわり
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