短編置き場
ふざけるな、真昼間だ。

アナウンスを無視してウトウトしていたが、目的の駅名ではっと我に返った。

「次は町田、町田に停まります。お降りのお客様は土俵際までお進みください」

冷静に右側の扉の電光掲示板「こちらが開きます」を確認する。

駅に着くと左側の扉が開いた。

どこまでも人を食ってやがる。

駅に降りると、何かが違うな、と感じた。

騙された。

町田の一駅手前、相模大野だ。

舌打ちする俺の後ろで電車の扉が閉まった。

    おわり
< 22 / 32 >

この作品をシェア

pagetop