アビリク
■革命
「でね、本当ウケてさぁ!」

「……。」

「…海斗、聞いてる?」

「え?ああ、聞いてる聞いてる。」

駄目だ。昨日の出来事が頭の中でグルグルしてる…。

「もぉ…。」

美紅は頬を膨らませ、黙り込んでしまった。

「「……。」」

「「……。」」

「ね、海斗。」

沈黙が嫌なのだろう。美紅は再び口を開いた。

「ん?」

俺は遠くを見つめながら返事をする。

「なんか、カップルになったみたいだね、私達。」

…ん?

「はい!?」

一気に現実に引き戻された俺は勢いよく美紅に視線を移した。

「あ、ごめん!気にしないで!」

美紅はハッと真っ赤になった頬を両手で隠した。

…ええ?

「熱でもあるのか?」

「海斗のバーカ!」
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