アビリク
昼休み。

「飯だ!飯!!」

康志は椅子に座ったまま背伸びをしている。俺は、コンビニで買ったパンとコーヒーを手に1人、屋上に向かった。

もう誰も俺を引き止めなくなった。まあ、俺がたんに1人で昼を食うのが好きだからそうしているだけなんだが。

屋上には基本誰もこない。
俺のお気に入りの場所だ。

屋上に続く階段を上り、扉を開く。

ブワッと風が吹き、青い世界が広がる。
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