先生とあたしのヒミツ☆
声をかけてきたのは、違うクラスの男の子。
山本 有也だった。
彼は中3の時に同じクラスで、同じ班になってから仲良くなった。
高校入って、クラスは違ってしまったけど、最初の頃は廊下ですれ違ったりした時とか、よくしゃべっていた。
だんだん時間が立つにつれて、クラスが違って、お互い友達も他に出来て、会うこともなくなって、あまりしゃべらなくなっていた。
でも今でも会えば挨拶ぐらいはする仲だ。
「有也!ひっさしぶりじゃん、どうした?」
中学んときのノリで言う。
久しぶりに会う友達って、なんでかテンション上がる。
「いや、今帰り?一人?俺も今から帰るからさ、ひさしぶりに見かけて声かけたんだけど。」
「有也のクラスも補習?受験に向けて気合い入ってるよねー、みんな。やばいなぁ。」
「やばいのかよ?ってか志望校どこに決めたん?」
「K音大。有也は?」
「俺は一応第一はJ大かなぁ。」
こんな会話をしながら、アタシ達は自然に並んで帰る。
なんだか懐かしい。
中学時代に戻ったみたい。
高校受験の時を思い出す。